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コラム

2021.07.15

ファクタリングのメリット・デメリットとは?

資金繰りの改善は、多くの企業にとって大きな悩みの種の一つでしょう。このように資金繰りに悩んでいる企業の新しい資金調達の方法の注目されているのが「ファクタリング」という金融サービス。ファクタリング業者に売掛債権を売却することで、回収期限前でも資金化することができるのです。
今回は、「ファクタリング」とは何か、そして利用するメリットとデメリットをご紹介します。

1 ファクタリングとは?

ファクタリングとは、売掛債権をファクタリング会社に売却して資金調達できるサービスのことです。日本では近年成長し始めたばかりですが、すでに欧米では一般的に活用されています。

1-1 ファクタリングは資金調達の優位性をつくってくれる

日本では先に商品やサービスを提供した上で、後日支払いを受ける信用取引が一般的です。しかしこのような取引では、売掛金の入金が遅れたり、貸倒れになったりするリスクがあり、サービス・商品を提供した企業が資金難に陥り、最悪の場合倒産してしまう可能性もあります。特に契約から売掛金の入金までの期間が長い場合、一定期間は手元に現金が十分になく、支払いが困難になる可能性が高いです。このように売り上げはあるにもかかわらず、支払い期日が先である場合にファクタリングを利用すれば、売掛金の回収期限前に現金化することが可能になるのです。

例えば、4月30日には1000万円入金となる売掛金があるが、3月31日に500万円を支払わなければならず、その時点で現金が足りなかったとします。その場合、売掛債権1000万円をファクタリング企業に買い取ってもらうことで、3月31日までに現金を入手し、支払いを完了させることができます。

このように、売掛金回収リスクを低減し、売掛金の入金を早めることができるファクタリングは、資金調達の優位性をつくってくれます。

1-2 ファクタリングってどんなイメージ?

世間一般から見たファクタリングに対するイメージは、今のところ良いとはいえないようです。インターネット上の情報を見てみると、「ファクタリングは違法だ!」「いずれ摘発される!」「闇金並みの金利だ!」などと書かれていることもあります。

インターネット上の情報を見てみると、「ファクタリングは違法だ!」「いずれ摘発される!」「闇金並みの金利だ!」などと書かれていることもあります。

しかし、もちろんファクタリングそのものは違法ではありません。法的に全く問題がない金融サービスです。

世間からこのようなイメージを持たれているということは、まだファクタリングというサービスが正しく理解してもらえていないということです。今後ファクタリングの利用者が増えていくことで、このようなイメージは変わっていくと予想されます。

1-3 ファクタリングを利用するまでの大まかな流れ

ファクタリングを利用するまでの大まかな流れを、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングに分けてご紹介します。

<2社間ファクタリングの場合>

①相談する

ほとんどのファクタリング会社では事前相談のサービスが利用できます。

それほど時間はかかりませんし、ファクタリング企業の対応を知る材料にもなりますので、ぜひ利用しておきましょう。最近では、このタイミングで売掛債権の買取金額が把握できる場合も多いです。

②申し込みをする

電話やメール、来店などの方法で申し込みをします。

③必要書類の提出をする

ファクタリング企業の指示に従い、必要書類を提出します。

必要となる書類には「印鑑証明」「登記簿謄本」「本人確認書類(運転免許証など)」「決算書(2〜3期分)」「売掛債権(請求書、契約書やなど)」「入金履歴証明(通帳コピーなど)」「税金関連の証明書(納税証明書など)」などがあります。

こうした必要書類を早めに準備しておくことで、よりスムーズに資金調達ができるでしょう。

③審査が行われる

書類の提出に加えて利用企業へのヒアリングも行われ、それらをもとに審査されます。

融資とは異なり、利用企業の経営状態ではなく、売掛先の信用状態や売掛債権の内容・発生頻度・金額などを重点的に審査されます。

※利用企業が、差し押さえになるような状況にないかは審査されることが多いです。

④契約をする

売掛債権の買取金額と手数料が決定したら、契約をします。

契約内容はしっかり確認しましょう。

⑤買取代金が入金される。

契約した内容に従って入金されます。

⑥売掛先から入金された売掛金をファクタリング会社へ支払う

2社間ファクタリングでは、いつも通り、売掛先から利用企業に売掛金の入金があります。入金されたら、ファクタリング会社へ全額支払います。

<3社間ファクタリングの場合>

①相談する

②申し込みをする

③必要書類の提出をする

④審査が行われる

⑤契約をする

ここまでの流れは、2社間ファクタリングと同様です。

⑥売掛先に債権譲渡通知を行い、承諾を得る

3社間ファクタリングの場合、売掛先に債権を譲渡することを知らせて承諾を得ます。

通知は利用企業が行う場合もあれば、ファクタリング企業が代行してくれる場合もあります。

ここで承諾を得られなければ、3社間ファクタリングは利用できません。

⑦買取代金が入金される。

⑧売掛先からファクタリング企業に直接入金される

2社間ファクタリングと異なり、3社間ファクタリングの場合は売掛先からファクタリング企業に直接入金があります。

ここで入金がなかったとしても、利用企業に返済義務はありません。

2. ファクタリングのメリットについて

欧米ではすでに一般化し、日本でも注目を集めているファクタリングのメリットについてご紹介します。

2-1 資金調達を計画的に行える

自社について債務超過や税金滞納などがあって銀行の融資が難しい企業でも、売掛先の信用性が高ければ、資金調達が可能な場合が多いです。

いつになるかわからない、もしくは実行されるかもわからない銀行などからの融資を待つよりも、遥かに計画的に資金調達が行えます。

その上、ファクタリングで資金調達をしても、貸借対照表上では借入金にはなりません。そのため、これ以上の負債項目が増えるわけではなく、今後の融資審査や、その他の対外的な信用力に影響を与えないメリットもあります。

2-2 売掛金の入金タイミングを早められる

ファクタリングは、売掛金が入金される前に現金を入手できる金融サービスです。

売掛金が回収できる時期より前に必要な支払いがある場合、ファクタリングによって早く資金調達をすれば間に合わせることができます。

そして審査にかかる時間が短いファクタリングは資金調達スピードが速く、最短で即日現金化ができるというメリットがあります。とにかく急いで資金調達をしなければいけない時にも大きな助けとなるでしょう。

2-3 経営破綻リスクを回避できる

売掛先が倒産したなどの理由で売掛債権が回収できず、自社のキャッシュが滞ってしまうと、一定の売上があるにもかかわらず、最悪の場合倒産してしまう可能性があります。ファクタリングを利用することで、こうしたリスクを回避することが可能です。

また、ファクタリングはノンリコース(償還請求権なし)契約が基本ですから、万が一契約後に売掛先からの未払いがあったとしても、利用企業側に返済義務は発生しない点も大きなメリットです。

契約の際は、必ずノンリコース契約になっているかを確認してください。

2-4 担保や保証人が不要


銀行から融資を受ける場合にネックになるのが、保証人や担保の問題です。しかし、ファクタリングの場合、保証人や担保は不要です。

2-5 売掛先に知られずに利用することもできる

2社間ファクタリングであれば、売掛先に債権譲渡を知られずに利用することができます。資金繰りが悪いという印象をもたれることがないので、今後の関係性に悪影響を与える心配がありません。

3 ファクタリングのデメリットにも注意する

ファクタリングには、デメリットもあります。

デメリットも理解した上で、ファクタリングを利用するようにしましょう。

3-1 手数料がかさんでしまう

ファクタリングでは、売掛債権の額をそのまま全て現金で受け取れるわけではなく、売掛債権の額から所定の手数料が引かれます。

当然ではありますが、このように手数料がかかってしまう点はデメリットといえるでしょう。特に2社間ファクタリングは手数料が大きいですので、安易に繰り返し利用するのは危険です。

3-2 売却先へ通知されるケース

2社間ファクタリングと比較して手数料が安い3社間ファクタリングを利用するには、売掛先に債権譲渡することを伝えて承諾を得る必要があります。債権譲渡となると、売掛先に利用企業の資金繰りが苦しいのではないかと懸念され、今後の契約を打ち切られる可能性も出てきます。

そもそも、ファクタリングという資金調達方法に関する知識がある人はまだ少ないので、断られてしまう可能性も0ではありません。

3-3 売掛金以上の資金調達はできない

ファクタリングサービスは、売掛債権を買い取ってもらうサービスです。そのため、売掛債権がなければ利用することができません。そして、買取額はどんなに高くても売掛債権額が上限となりますし、実際のところ手数料などが引かれて売掛金よりも少ない資金調達しかできません。売掛金以上の現金が必要な場合には、選択肢から外れてしまうでしょう。

また、売掛先の信用状況が芳しくなければ、買取額が売掛債権額を大きく下回ったり、最悪の場合利用を断られる可能性もあります。

3-4 債権譲渡登記が必要

債権譲渡登記は、債権が譲渡されたことを公的に証明するための制度です。

主に2社間ファクタリングで利用されますが、登録免許税や司法書士への報酬などの費用が発生します。

4 まとめ

銀行などからの融資が難しい場合や、とにかく早く現金が必要な場合などには、新しい資金調達の方法としてファクタリングがおすすめです。上手に活用すれば、資金繰りの改善にもつながります。

ただし、一定の手数料がかかることを忘れてはいけません。そして、契約内容をよく確認してから利用するようにしてくださいね。