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コラム

2022.02.03

2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの違いとは?

ファクタリングは、近年注目されている資金調達方法の1つです。日本ではまだあまり認知度は高くありませんが、欧米ではメジャーな資金調達方法として長く活用されてきています。
そんなファクタリングの代表的な種類には、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの2つがあり、それぞれメリット・デメリットがあります。両者の違いをきちんと理解した上で、自社はどちらのファクタリングを利用した良いのかを判断するようにしましょう!

1. まずはおさらい!ファクタリングとは?

ファクタリングとは、支払い期限前の売掛債権をファクタリング企業に買い取ってもらうことで、早期に現金を入手することができる金融サービスです。

日本で広く活用されている資金調達方法である融資と異なり、

・資金調達までのスピードが早い(最短即日)

・融資が厳しい企業でも資金調達が可能(審査が通りやすい)

・毎月の返済が不要(買取時に手数料を支払うのみ)

・入手した現金は負債にならないため、自己資本比率が改善する

などのメリットがあり、近年新しい資金調達方法として注目されています。

またファクタリングはノンリコース(償還請求権なし)契約が基本ですので、もし売掛先が倒産するなどしてファクタリング企業が売掛金を回収できなかった場合でも、ファクタリングを利用する企業(利用企業)がその責任を負う必要がありません。こうしたことからも、活用価値のある資金調達方法であるといえるでしょう。

2. 2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの仕組み

同じファクタリングでも、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングは仕組み少し異なります。

違いのポイントは

・売掛先への売掛債権譲渡通知の有無

・売掛金支払いの流れ

の2点です。

この章では、この2点の違いが分かるように、それぞれの仕組みについて解説します。

2-1 2社間ファクタリングの仕組み

2社間ファクタリングは、利用企業とファクタリング企業の2社間で契約が行われます。

元々は3社間ファクタリングしかありませませんでしたが、債権譲渡登記制度ができたことから、2社間ファクタリングが行われるようになりました。今では、売掛金売買の主流は2社間ファクタリングとなっています。

2社間ファクタリングの仕組みは以下の通りです。

①ファクタリング企業は、利用企業が提出した書類やヒアリング内容によって審査

②手数料が決定したら、契約

③ファクタリング企業から利用企業へ、手数料を引いた額が支払われる

④売掛金の回収期日に、売掛先から利用企業に売掛金が支払われる

⑤利用企業からファクタリング企業に、売掛金を全額支払う

2-2 3社間ファクタリングの仕組み

3社間ファクタリングは、利用企業とファクタリング企業に売掛先を加えた3社間で契約が行われます。

3社間ファクタリングの仕組みは以下の通りです。

①ファクタリング企業は、利用企業が提出した書類やヒアリング内容によって審査

②売掛先の承諾を得る

(ここで承諾が得られなければ、3者間ファクタリングは利用できません。)

③手数料が決定したら、契約

(ファクタリング企業と利用企業に加え、ファクタリング企業と売掛先の契約も必要です。)

④ファクタリング企業から利用企業へ、手数料を引いた額が支払われる

(ここでファクタリング企業と利用企業のやり取りは終了)

⑤売掛金の回収期日に、売掛先からファクタリング企業に売掛金が支払われる

※ファクタリング企業によって、売掛先企業へ承諾を得るタイミングが異なる場合があります。また、承諾を利用企業が得なければならない場合と、ファクタリング企業が代行してくれる場合とがあります。

3.2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの違いとは?

2社間ファクタリングと3社間ファクタリングでは、手数料や入金スピードなどに違いがあります。この章では5つの違いをご紹介しますので、どちらがより自社に適しているのか検討する材料にしてください。

3-1違い①手数料の差

2社間ファクタリングの方が手数料は高く設定されています。

2社間ファクタリングの手数料の目安は1〜10%程度ですが、3社間ファクタリングの場合は10〜30%程度となっています。

これは、ファクタリング企業が負うリスクの大きさが関係しています。

2社間ファクタリングの場合、売掛金は売掛先から利用企業に支払われた後、利用企業からファクタリング企業への支払いが行われます。しかし、利用企業が売掛金を引き渡し前に使ってしまったり、支払いの前に倒産してしまったりする可能性もあり、ファクタリング企業としてはリスクが高い取引なのです。

引き渡し前に売掛金を使うことは業務上横領とみなされ、法定措置などの対象となる場合もありますが、それでも回収できないケースもありますし、回収できたとしても余計な経費がかかることになってしまいます。

3-2違い②入金スピードの差

2社間ファクタリングの方が入金スピードは早く、最短即日で現金化することが可能です。

3社間ファクタリングの場合は売掛先の承諾を得る必要や、契約をしてもらう必要がありますので、どうしても入金までに時間がかかってしまうことになります。売掛先企業と日程調整も必要ですし、印鑑証明書などを準備してもらう必要もありますので、1週間程度はかかることが多いです。

3-3違い③審査の厳しさ

審査は、2社間ファクタリングの方が厳しくなっています。

融資と比べた場合、2社間ファクタリング、3社間ファクタリングともに重要となるのは売掛先の信用力にはなるのですが、2社間ファクタリングの場合は最終的な支払いが利用企業からとなるので、3社間ファクタリングと比べると利用企業の支払い能力が問われることになるのです。

3-4違い④売掛先への通知の有無

2社間ファクタリングでは、売掛先に売掛金譲渡を通知する必要がありません。

3社間ファクタリングでは、売掛先企業の承諾を得て契約をすることになりますので、当然のことながら売掛金譲渡の事実を通知することになります。

3-5違い⑤債権譲渡登記が必要かどうか

2社間ファクタリングでは債権譲渡登記が必要です。この制度ができたことにより、売掛先を含まない2社間ファクタリングが可能となったのです。

債権譲渡登記とは、売掛債権が利用企業からファクタリング企業に移ったことを証明するための手続きです。債権譲渡登記を行うことで売掛金の所有権を明確にし、利用企業の二重譲渡(一つの売掛債権に対して複数のファクタリング会社で売買すること)などの不正を防ぐ目的があります。

4. 2社間ファクタリングと3社間ファクタリングのメリット・デメリット

最後に、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングのメリット・デメリットについて解説します。どちらを利用する場合であっても、メリットだけでなくデメリットも理解した上で活用するようにしましょう。

4-1 2社間ファクタリングのメリット・デメリット

<2社間ファクタリングのメリット>

・売掛先に知られずに現金化できる

2社間ファクタリングの最大のメリットは、売掛先に知られずに売掛金の現金化ができることです。

ファクタリングはまだ認知度が低く、正しく理解されていないことも多いことから、

「売掛金を譲渡するなんて、資金繰りが悪いのかもしれない…」と売掛先にネガティブなイメージを持たれてしまう懸念があります。そのようなイメージにより、最悪の場合契約終了になってしまうことも考えられますが、2社間ファクタリングではそのような心配はありません。その他、売掛先に契約や資料提出のような手間を取らせなくて良いことも、大きなメリットといえます。

・現金化のスピードが早い

2社間ファクタリングでは最短即日での現金化が可能です。とにかく急いでいるという場合には、強い味方となってくれるでしょう。

<2社間ファクタリングのデメリット>

・手数料が高く設定されている

ファクタリング企業のリスクが高い2社間ファクタリングでは、手数料が高く設定されている場合が多いです。

便利なファクタリングですが、20%や30%の手数料を甘く考えていると、資金繰りを悪化させてしまう可能性があります。計画的に利用することが大切です。

・審査が3社間ファクタリングと比べると厳しい

最終的な支払いが利用企業からファクタリング企業という流れで行われるため、3社間ファクタリングと比べると審査が厳しいです。

とはいえ、銀行の融資と比べると審査は非常に通りやすいですので、それほど気にする必要はないといえるでしょう。

4-2 3社間ファクタリングのメリット・デメリット

<3社間ファクタリングのメリット>

・手数料が安く設定されている

売掛先からファクタリング企業に直接支払いが行われる3社間ファクタリングでは、手数料が安く設定されています。

手数料が安く済めば資金繰りが安定しますので、売掛先の理解が得られる場合には3社間ファクタリングの活用もぜひ検討しましょう。売掛先が公的機関である場合には、特に活用しやすい方法であるといえます。

・審査がより通りやすい

利用企業の使い込みや持ち逃げのリスクがなく、未回収リスクの低い3社間ファクタリングは、審査がより通りやすい点もメリットです。

<3社間ファクタリングのデメリット>

・売掛先に売掛債権譲渡について通知しなければならない

売掛先を含めて契約を行う3社間ファクタリングでは、必ず売掛先に売掛債権譲渡について通知し、承諾を得なければなりません。

売掛先に売掛債権の譲渡を知られたくない、手続きなどで手間を取らせたくなと考える企業にとっては、大きなデメリットになります。

・資金調達までに時間がかかる

売掛先の承諾を得なければならない分、資金調達までにはどうしても時間がかかってしまいます。相談をしてから現金を手にするまでには、1週間程度見ておいた方が良いでしょう。

5 まとめ

すぐにでも現金が必要である場合や、売掛先に知られずに現金化したい場合には、手数料が高くても2社間ファクタリングが適しています。

比較的時間の余裕があり、売掛先に理解が得られる場合には手数料の安い3社間ファクタリングを利用した方が良いでしょう。

いずれのファクタリングを利用する場合であっても、ファクタリング企業によって手数料や対応は異なります。償還請求権のある契約をさせる悪徳な業者もありますので、よく契約内容を確かめてから契約を決めるようにしてくださいね。